晴天の日、綺麗なモミジを見つけて撮ろうとしたとき、日陰のことも多いものです。そんな場合に、モミジを浮き立たせて印象的に見せる【日陰から日向へ抜く】撮り方がテーマです。写真の明暗の表現幅は、人間の眼より狭く、露出を日陰に合わせれば日向が露出過多で明るく薄くなり、日向に合わせれば日陰が露出不足で暗く沈んでしまいます。このことを逆利用して、日向を明るく薄い背景にして、メインの紅葉が引き立つようにします。
具体的には、日陰にメインの紅葉を見つけたら、背景に日向の紅葉や青空などを選び、露出補正を+1、+1.3、+1.7、+2のようにプラス補正を加えながら撮ってみます。その場で撮影結果を見て、メインの紅葉がシルエットでなく色や葉脈が映り、かつ背景が完全に白飛びせずに色彩が残る露出補正値を確かめます。
この撮影方法は、メインの紅葉と背景の露出差が大きすぎると、どちらかが上手く写らず成り立ちません。テスト撮影してみて、可能な場合にトライしてください。
〔データ〕 キャノンEOS Kiss X3 + 55~250㍉ 絞り優先オート F9 WB:太陽光 JPEG 撮影地:六義園