下界の八方駅では、蝉が鳴き、じりじりした太陽と草いきれに、汗が流れました。そしてゴンドラとリフトを乗り継ぎ、標高差1000メートルを一気に上がると、標高1800メートルの八方尾根です。そこは、冷ややかな山の大気の只中、白馬三山などの威風堂々とした山容とともに、たおやかな山並みを見晴らせました。ふと見ると、一株のミヤマトウキ(深山当帰・セリ科)が立ち上がり、遠くの山に思いを馳せているかのようでした。
〔データ〕キャノンEOS KissX3 + 18~55㍉IS 円偏光フィルター WB:太陽光 JPEG 撮影地:八方尾根第1ケルン付近